それでも旅へ行く。

釣りや昆虫採集の自分用日記です。自分用ですが、私と仲良くして頂いている方は是非覗いて行ってくれると嬉しいです。

島旅、はじまりの大地、『小笠原諸島父島』

釣りを始めて7年目になる2016年。

7年間、ブラックバスと渓流ミャク釣りで過ごし、海とは全く無縁であった私。

 

そんな中で、2015年の秋から車で海に行きだし、アカエイを釣り海にハマった。そしてその年、釣りとは全く関係ない学校の旅行で小笠原諸島父島へと上陸した。

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青い海、ギラギラと身を焼くように熱い太陽。たまらなかった。

その時に、港で出くわしたサメ。

釣りを始めた時に、人生で一度はサメを釣ってみたいと思っていた私はその姿に惚れ惚れし、興奮した。

 

その1年後、私は1人で大型客船、おがさわら丸に乗船していた。

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24時間の船旅、ワクワクし過ぎてたまらなかった。巨大なサメやエイを釣る妄想をしながらすごす船内は、長き24の時の流れを速く感じさせる。

 

夜になっても妄想は止まず、妄想は夢にまで現れた。ハッ!

目覚めると朝の7時。入港まで4時間のところまで来ていた。

外に出る

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ここはどこ?私が知っている海の色ではない。世界ではない。夢のような場所へ、どんどん近付くにつれ妄想はなくなり、何故か緊張していた。

『俺にこんな広い世界を無尽にかけるあの魚達を、釣り上げることができるのだろうか?』

 

不安と期待を胸に、船内でポテトと唐揚げを購入し頬張る。

 

残りの4時間はあっという間だった。

 

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カツオドリ達が、父島への航路を指す。

 

久しぶりに上陸した父島は、1年前と何も変わっていなかった。

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宿に着き、ワクワクしながらすぐに釣り場へ向かう。

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南国さながらの魚が出迎えてくれる。

魚は次々に掛かり、1匹掛かる度に高揚していた。

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これは!!オジサン!こいつは僕の夏休みってゲームをプレイしていた時からずっと釣りたかった魚だ!!

 

もう1人で満面の笑み。初日の夕方から大満足だった。そして、気付いたら夜になっていた。

 

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昼の賑やかな父島は、一部の観光客の声以外をシャットアウト。波の音、魚が跳ねる音が彼方此方からする。

 

ここからが本番、サメ狙いだ。

この遠征前に、新しい相棒、minuano64

 

出会ったばかりで息が合わない仲ではあるが、身を委ねてみることにした。

 

餌は釣具屋で購入したムロアジ

 

小笠原の夜の水面には、波の音、魚が跳ねる音が彼方此方で聞こえ、それ以外の音をすべてシャットアウト。

 

辺りいっぺん静かな雰囲気に包まれていた。

 

そんな中、ついに私のリールが唸り声をあげた。よし!来た!

 

すかさず竿を持つ、その瞬間。

身体が海になぎ倒されそうになり、次の瞬間に恐怖を感じ座り込みひたすら耐える。

それしか出来なかった。すぐに決着は付く

 

なにも出来なかった。。。。

 

興奮で足が震える。それだけではない、きっと怖かったんだろう。

しばらく放心し、その日は小物釣りをして早めに眠りについた。

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翌日、学生の時にお世話になった唐揚げ屋さんの店主に再会した。

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ロッキンチキンという、小笠原で揚げ物を中心に販売しているお店だ。

 

父島では毎日、この店の肉を食らった

 

店主はれっきとした釣り師

 

昨日の体験談を話してみた、すると

 

『あー!きっと巨大なエイだな!父島には100キロや200じゃ効かないサメやエイが沢山いるぞ!』

 

狙って来てはいたものの、簡単に狙うと言うにはあまりにも高い壁を感じた。きっと今回の旅はこの壁を越えるための旅なんだ。

 

覚悟を決め腹を括った。

 

次に訪れたのが、小笠原ツーリスト

小笠原父島でのツアーを組んだり、共に添乗してくれる方々が集まっている仕事場だ。

 

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学生の頃、始めて来た時にここにお世話になった。

 

ドアを叩き大きな声で

『ただいまー!!』

 

すると

『おかえり!!君ならまた来ると思ってたよ!楽しんでいってね!』

 

暖かい対応により一層、この島が好きになった。

 

挨拶がすみ、午前半日はずっと釣具屋にこもっていた。釣具屋の名前はおつかめ屋。

俺がサメやエイを釣りに来たと言っても真剣にアドバイスをくれたり、一緒に考えてくれる本物の釣り師が居る。この人と話している時間は有意義でとても楽しかった。

 

そして夕方から出撃、昨日のやつへのリベンジを果たさなければ。

小物釣りをしながらアタリを待つ。

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すっかり日が沈んだ後、再びその時は訪れた。

リールからジィーという甲高い音が鳴った!

 

竿を立てて応戦!しかし、今回もまた重量級。

再び昨夜の恐怖感を思い出した。今回はひたすら踏ん張る! 

しかし、一切止まらない魚。今回もすぐに決着がついてしまう。

 

『今まで釣っていたアカエイと、全く違う次元だ。。。』

 

その日も敗北し、ふいに船で思っていたことを思い出した。

 

 

『俺にこんな広い世界を無尽にかけるあの魚達を、釣り上げることができるのだろうか?』

 

 

期待は不安にも変わり始めた。まだ早かったのか。。。想像を超える程、彼らの壁は高くそびえ立っていた。

 

不安に駆られながら、就寝。2日目を終えた

 

このまま、奴らに負けたまま終わってしまうのか。。。

 

複雑な気持ちが入り混じり、運命の3日目を迎えた。