それでも旅へ行く。

釣りや昆虫採集の自分用日記です。自分用ですが、私と仲良くして頂いている方は是非覗いて行ってくれると嬉しいです。

2023年 王様樹液採集

 

今年も5月〜7月一杯、8月下旬〜9月一杯を中心に樹液採集を行った。

 

昨年、念願の大歯の65ミリを捕獲


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3年間全く1匹も捕れない苦戦もあったが、徐々に採集できるようになって来た。

だが、コンスタントに採集出来ている訳ではなく、捕れるようになってから毎年結構通って2匹くらいのペースでしか採集出来ていない。

 

今年も樹液の出がまだ悪い5月頃から採集を開始。

昨年は6月終わりに、ボロボロの中歯を採集していた。


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とても軽い子で、足も折れ身体もボロボロ。持ち帰って1週間程で亡くなってしまった。

 

5月中は冬に開拓したエリアの再確認という目的で、その木の雰囲気とかを確認していった。


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樹液の出はともかく、付近の風通しや日当たり等、実際シーズンに入って分かることがある。

一先ず、雰囲気は悪くない。

とりあえずポイントの確認をした後は違う雑木林で掻き出しの練習。


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狙いはヒラタ。


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ようやく目に掛かったのが自己最小ヒラタ。

 

こやつ以外にも徐々にノコやコクワ達も出現しだしていて、夏が迫るこの雰囲気に高揚感を感じる。

今年も良い奴に出会えると良いなぁ。

 

6月に入り、完全なシーズンイン。

今年も開拓したエリアを攻めて行くもやはりなかなか王様には出会えない。

良さそうなエリアも至って平和でカナブンやハチ、他のクワガタが樹液を啜っていた。


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王様採集としては、あまりよろしくない。形にならない事ばかり。開拓場所を間違えたかなぁ。

そしてあっという間に6月中旬からカブトムシが出始め、樹液を我が物顔で占拠し始めた。


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今年はもしかして、一匹も採集出来ないかも。。

徐々に不安になってきた。

 

7月、街灯採集開始の兼ね合いもあり、本気でやるのはこの月が終わると次は8月下旬になる。

焦りがでるも、もう7月になればめぼしい木には大量のカブトが着く。


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誇張抜きで1本の木の捕れる範囲だけでこんくらい着いている。こうなると本気で厄介。。。

 

そんな中で、毎週通って居たとある実績のある木に違和感を覚えた。

虫がいない。高所のメクレとウロに樹液が出ているのだが、メクレ部分は普段はカナブン等かなりの量であるのに全く虫が着いてないのだ。先週はあんなに虫が居たのに。。。ちなみにこの木は毎回何故かカブトムシが少ない。居ても下層の樹液に数匹程度。何故なんだろう。

 

梯子を掛けて、登ってみる。

すると見えた!!良いサイズのクワガタがいる。

 

メクレはとても狭いが、とても深い。恐らくすぐ近くにあるウロに繋がっていて少しでも潜られると敗北である。なんとか私の一手が間に合い、クワガタの進行方向を塞ぐ。

メクレに空いた小さい穴に2本の掻き出し棒を挿入し、さらに退路を塞ぐ。メクレは縦が狭いが横には広く逃げ場が多いので、こちらも2本体制で勝負。

薄い身体で何度も取り逃がしかけたが、ようやく身体が出口を向いた。クワガタの尻を抑え、自作の顎かけ棒を投入。無事に左側の顎を捉える。

後はひたすら尻側を押し出し、クワガタが上体を動かす為に足が浮いたタイミングで顎かけ棒を引っ張る。メクレの外まで誘導した。


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相手方も必死にもがくも、遂に手の届く場所まで姿を表す王様。遂に私の手に落ちた。


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5月から続けて2ヶ月。ようやく本命の王様を捕獲したのであった。

記録とまでは行かずだが、立派な王様である。ダニがまあまあ居たので、元々その木のウロ側にずっと居たのかも知れない。丁度良いタイミングでメクレ側に移動したのかも。移動した要因はなんとなく推測がついた。身体はとても綺麗でアゴに少し傷があるだけなので、新成虫のように見える。


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ボディも綺麗で、神々しい身体。

君に出会う為に、蚊に蜂にボロボロにされて泥だらけ樹液だらけになりながら山を上ったんだよ。。。

 

ようやく報われた。


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薄い。この薄さが至高である。本当にカッコイイ。

 

カブトムシ最盛期ギリギリで、なんとか1匹採集する事が出来た。めちゃくちゃ厳しいが何度打ち負けてもこの1匹を見るだけで全てが報われた。

 

この採集を堺に7月、8月は街灯採集がメインに。

とはいえちょくちょくは木を見に来ていた。また樹液採集場所の近くにもめちゃくちゃ良い街灯が数カ所あった為、ついでに見回った感じだ。


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大木にはカブトムシ、アカアシオオアオカミキリ、オオゴキブリが大量に居る感じ。夏の賑やかさで森は繁盛していた。


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クワガタももちろん居た。ボロボロの大型コクワガタは哀愁がありとてもカッコよかった。


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小型ヒラタに負けないサイズとゴツさ。体長もだが全体的にゴツいな。

ちなみに今年はヒラタが大不調でまさかの50ミリアップさえ捕れず豆ヒラタばかり。

 

そんなこんなで8月は街灯がメインになり、樹液での王様は全く採集出来ず。

 

8月の下旬頃より、再び山へ戻った。

夏の終わりの山はカブの姿が激減。まあ毎年そうなんだけどこのエリアは9月に入ればカブトムシの姿は殆ど見れなくなる。


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居ないは居ないで寂しくなるカブトムシ。来年また元気な姿を見せてほしいね。

変わりに2次発生のノコギリや元気を取り戻したコクワが山に現れる。またクワガタの山へと戻った。


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綺麗なナイスサイズを捕獲。アゴが太くてカッコイイ。

 

そして今年の樹液木開拓は大失敗に終わった。

まさかの開拓木0本。7月に採集した木も既存の樹液木。気になる木はあるものの、ついに新規の木に出会う事は出来なかった。まだまだ見極める目が足りないみたいです。

これからは9月終わりまで、既存の樹液木を周る。

7月に採集した木は、シーズン後期は何故か毎年あまりふるわない。樹液が枯れ始めており、スズメバチの羽音で賑わう。不殺を掲げているので、驚かせないように近付くも気配なし。

 

移動してもう1つの樹液木、昨年65ミリを捕獲した木。ここがかなり怪しい。

2段ウロがあって、両段、昆虫の数が著しく少ない。蝶とハチが数匹。

樹液は出ているのに。

 

ここは両段ともウロが深くて、夕方、夜に運良く姿が見えれば勝負になるが、深く入っていると全く勝負にならない。

見付けても捕れるかは運が絡む。良い条件の日が絡むのを待つしか無い。


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9月中はこのエリアを中心に通う事に。気になる街灯もそこまで遠くは無いので並行して行った。

そして夕暮れ時、ようやくチャンスがやってきた。

条件も整い、夕方にそのエリアへ。すると樹液を舐めにウロから出てきた個体を発見。

奴が入る場所は大体決まって居て、ここはとても複雑なウロ。恐らく巨木の枝が折れ、時間を掛けて複雑なウロを形成したようで、中に入られると無数の通路があり、かなり難易度の高いウロ。

だが、この子は奥に入ろうとした為になんとか間に合った。手前の穴に入られたら間違いなく終わってた笑。


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なんとか捕れた。。。めちゃくちゃ小さい。


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自己最小記録、1段目のウロに入って居た。

とても綺麗だがやはりダニが居た。後半戦からウロに異変を感じたが、その時から居たんだろう。

にしても、1段目の低いウロにこの子が入って居た場合、間違いなく2段目の高所ウロにはなにか居るだろう。

登って確認するもコバエが居るくらいで、姿を確認することは出来なかった。

 

これを捕獲した後下山すると、謎の地元爺さんが登場し、王様が捕れる木を教えてやる!とその爺さんの家に招待された。

見た事のないような古民家。庭には焼かれたサンマ。なんか良い雰囲気。

本当に地図を書いてくれたが、全く解読出来ず。

ベロベロに酔って居たので本当に何も聞き取れなかった。

後は何故か松たか子のCDとネスカフェを貰い、1時間くらいだべって解散。なかなか気さくな爺さんだった。

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1週街灯採集をはさみ、その翌週は雨が降り、気温が急に低下した。

完全に秋になった感じだった。先週と同じ樹液を見たものの、怪しさは消えないが最後まで王様を見ることは叶わなかった。


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まだノコギリクワガタやコクワが多数いる樹液木

賑わっては居たが、今シーズンはこれで終えようと思う。

樹液での採集数はわずか2。

昨年と同じ捕獲数であった。まだまだだが、毎回1匹1匹に1生忘れられない思い出が出来る。

 

だから辞められないんだろうなあ。

身体が動く限りは続けていきたいです



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来年は自身の記録を超えるやつを目指して。